宗教・地域による違い
葬儀の形式や作法は、宗教・宗派・地域によって大きく異なります。
この記事では、代表的な宗教別の違いと、日本国内の地域差についてわかりやすく解説します。
宗教別の葬儀スタイル
- 仏式:読経・焼香・数珠・位牌などが中心。宗派によって焼香回数やお経が異なる
- 神式:祝詞・玉串奉奠・霊璽(れいじ)を用いる。数珠や線香は使わない
- キリスト教式:献花・聖書朗読・賛美歌が中心。神父や牧師が司式
- 無宗教葬:宗教儀礼を省き、故人の希望に沿った自由な形式
※宗教によって「祈りの対象」「儀式の意味」「ふるまいの作法」が異なります
仏教宗派による違い(焼香・線香・数珠)
宗派 | 焼香回数 | 線香の扱い | 数珠の特徴 |
---|---|---|---|
浄土宗 | 1〜2回 | 1本立て | 一連数珠 |
浄土真宗 | 1回 | 2〜3本折って寝かせる | 二連数珠 |
真言宗 | 3回 | 3本立て | 振分数珠 |
曹洞宗・臨済宗 | 2回 | 1〜2本立て | 禅宗用数珠 |
天台宗 | 1〜3回 | 逆三角形に立てる | 108玉+親玉+天玉 |
※宗派が不明な場合は「焼香1回」「線香1本立て」が無難です
地域による違い(香典・服装・会食)
- 香典金額:関東は1万円前後、関西は5千円が一般的など差あり
- 服装:関東は準喪服中心、関西では略礼服も許容される傾向
- 会食(お斎):関西では通夜後の会食が多く、関東では葬儀後が主流
- 香典返し:関東は即日返しが主流、関西は後日返しが多い
- 町内会の関与:地方では隣組や自治会が葬儀運営に深く関わることも
※都市部では簡略化・個人化が進み、地域色が薄れる傾向もあります
よくある質問
- 宗派がわからない場合はどうすれば?
- 喪主や葬儀社に確認する。焼香1回・線香1本立てが無難
- 神式で焼香してしまったら?
- 玉串奉奠が基本。焼香は行わないので注意
- キリスト教式で数珠を持ってもいい?
- 数珠は不要。献花が中心なので持参しないのがマナー